【1】那須高原のセカンドハウスの暖房は?
那須高原は標高600m付近に位置するわがセカンドハウス(山小屋)の主力暖房は、もちろん薪ストーブ。そして補助暖房としてガスストーブがあり、あとは寝室にオイルヒーターが置いてあるのですが一度も使っていません。
(参考:那須御用邸 標高約600m、那須ハイランドパーク 標高約600m)
また、建物が建てられた当時の避暑地の別荘建築のわりに、天井、壁、床としっかり断熱材が入っております。
いや、そんなの当たり前じゃないの?と思いきや、どうやら那須高原は避暑地ということで、冬場の利用は考慮せず避暑目的のみ、ゆえに断熱材が入っていない中古物件もあるようなのですよね。
こうした住環境で昨シーズンの冬を過ごしてどうだったかというと、数センチの雪が積もったクリスマスも、1週間近く滞在し降雪/積雪もあった年末年始も、家の中で寒いという感覚になることが殆どなく暖かく過ごしました(浴室だけは例外)。
あくまで「セカンドハウスとしての利用頻度と滞在期間での感想」なので、定住してみたらまた違う感想になるかもしれません。
正直、薪ストーブが暖かすぎて天国です。
基本的に室温25℃前後をキープ。場合によっては、薪ストーブ係の旦那が暖めすぎてロフトは30℃近くと暑いほどに(ロフトに生息しているのは旦那なのでいいですけど)。
【補足事項】セカンドハウス間取り/24畳のLDK(吹き抜け)、ロフト、寝室、浴室・洗面所(トイレ含)
薪ストーブをガンガン使い(もちろん適切な使用方法で)、家じゅう暖まったあとは寝室も洗面所もドアを開け放ち、浴室とトイレ以外のすべての空間を暖かい空気で満たします。
夜中のあいだはどうかと言うと、就寝前に旦那がたくさん熾火をつくってから最後に極太薪を投入してくれるので、これがうまくいった日には朝までほんのり暖かく、目覚めた後に薪を追加すればすぐにまた残った熾火を火種に暖かさが甦ります。(下記URL参照:旦那がやってくれているのがまさにこんな感じです)
熾火がほとんどなくなっている時もあるけれど、それでも前夜までの暖かさがのこっているから、朝起きて極寒状態というのはいまだ経験していません。
寝室にあるオイルヒーターを一度も使っていないのは、薪ストーブで十分暖かいから。LDKとドアで仕切られますが、薪ストーブ使用時はドアを開けっ放し。寝る頃には場合によっては暑いくらいなので、その時はドアを閉めて寝ますし、お部屋の暖まり具合が足りない時は開けたまま寝ます。
ちなみに、薪ストーブは当然のことながら火をつけた瞬間から暖かいわけではないので、暖まるまでどうしても寒さに耐えられない時は補助暖房であるガスストーブを使います。
また、撤収日には片付けの問題で薪ストーブを使わない時もあるので、そうなるとガスストーブの出番だったりします。
とにかく山小屋での薪ストーブライフは暖かくって快適で、冬場の滞在後に自宅へ戻ってくると(自宅は首都圏都市部の市街地にある高気密高断熱住宅)、石油ファンヒーターをつけても部屋のなかがめちゃくちゃ寒く感じるんですよ…!(設定温度を上げればいいだけ?)
これは毎度毎度感じていて、それくらい薪ストーブで一度暖められたお部屋は常夏で過ごしやすくて最高なんです。
もはや、那須へ行くのは避暑かと思いきや、冬場、暖かさを求めに行っていますと言っても過言ではない...かも。
【2】那須高原の寒さはどのくらい?(断熱基準の区分マップより)
那須がどれくらい寒いかというのを客観的データで見てみると、全国を最寒冷地(1地域)から最暖地(8地域)まで区分したこちらの断熱基準地域区分マップにおいて「4」に該当。(参照1)
1~8で「4」ならそんな寒くないんじゃ…?と思いきや、同じ「4」地域に名を連ねるのは、東北勢の秋田市、石巻市、山形市、宮古市などなど。ちなみに仙台市は「5」!?(参照2)
もっとも同じ那須町でも那須ICから湯本方面へかけての標高差で、降雪量や積雪量が違ってくるので、前述の断熱基準も那須町全体に一律適用とはならないんだろうなと思います。この標高差による降雪や積雪の違いについては、地元不動産屋さんの記事が分かりやすいです。(参照3)
参照1【栃木県における断熱基準地域区分マップ(概要)】
参照2【全国の断熱基準地域区分マップ】
参照3【那須高原の標高別雪の降り方】
【3】那須高原の寒さはどのくらい?(関係者の証言より)
自分も那須でセカンドハウスを探すにあたり、標高による寒さの違いはさんざん聞く機会がありました。
(証言1)不動産会社3社(A,B,C社)
3社とも「県道(※1)より上は定住はムリ。冬場はこの土地に馴れているわたしたちでも四駆に乗っていても行くのが厳しい」
A社「管理事務所へ登っていく坂道は冬場は凍り、車は滑ってしまい通れません」(標高700~800m付近)
(証言2)乙女の滝にあるカフェのオーナー
「上の道路(※1)は那須おろしが吹くと凍るから観光客も来なくなるし、冬のあいだ店はクローズ」
※1「那須高原スカイライン(県道266号中塩原板室那須線)」証言内で語られているのは那須湯本~乙女の滝(板室手前)までの区間でだいたい標高700~800m付近に位置すし途中には南ヶ丘牧場がある
(証言3)地元の工務店
標高1,000m付近にある別荘についてオーナーさんから、別荘を利用していない冬のあいだに「様子を見に行って欲しい」と言われても「命が惜しいから行かない/行けない」とお断りした
(証言4)わが山小屋の前オーナー(半定住で利用していた)
「標高700m越えると積雪も違う。定住するならここ(標高600m)らへんがギリギリ」
(証言5)わたし自身
那須ICから7分、標高400m付近にあるキャンプ場”キャンプアンドキャビンズ那須高原”では、わが家の冬キャンプにおいて雪が降ったためしがない(このために、雪を求め北軽井沢SGがホームとなっていった)。うちの山小屋のまわりは雪だらけなのに、那須IC方面へ降りていくと雪景色が消え、同じ町内なのに全く様子が違う。
那須の寒さと言うか、証言内にある通行不可の話においては、積雪というよりも路面の凍結が問題らしいのですよね。
この原因は「那須おろし」。
これもまた多くの方から聞く話ですし、最近自分の中でブームになりつつある登山でも「那須の爆風」は非常に警戒というか忌避すべき気象現象なのです。
今回の記事ではセカンドハウスの暖房事情を主に書きたかったので、この那須の気象に関しての話はまた別記事にてまとめてみたいと思います。
(参考)目的の場所の標高がピンポイントで分かってすごく便利です!
『国土地理院/GSI Maps』
(終)
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